2023年8月 雨安居 in Thailand

8月
2023
02

日本ばかりではなく、世界中で観測史上最も暑い夏と発表された2023年

わたしは、ヴィパッサナー瞑想の修行でいつもお世話になっているタイの瞑想センターで過ごしていました

タイをはじめテーラワーダ(上座部)仏教の国々では、夏から始まる雨季の3ヶ月間、雨安居という、出家僧たちが外出を避けて一ヶ所に定住し瞑想修行を行う習わしが今も残っています

今年の雨安居は8月の満月からのスタート 今回はこのタイミングで、タイへ渡ることとなりました

瞑想センターの象徴 ブッダの遺骨を納めている瞑想ホールと瞑想個室のあるパゴダ

1ヶ月半や2ヶ月の瞑想コースの滞在でお世話になっているかの地は、タイ国内で初めて誕生したヴィパッサナー瞑想センターで、ゴエンカ師も何度もコース指導をされた地でもあります

バンコクから車で2時間半ほど北東へ向かい、世界遺産に登録されているカオヤイ国立公園にほど近く、”タイの軽井沢”とも呼ばれている避暑地でもあり、年間を通して過ごしやすい気候であることから、多くのリトリート施設が軒を連ねているエリアです

わたしにとっては、気心の知れた居心地のよい聖地 多くの顔なじみの仲間たちと今年も再会して、安心して心身をゆだね浄化のつとめに専念のできる場所です

たった30年ほどの間に、みるみるうちに発展をとげた瞑想センターですが、以前はたいへん規模が小さかったという昔話を何度耳にしても、今ではまったく想像ができないほどの成長ぶりです

Kamalaの意味はパーリ語で「ロータス」 蓮池には日の出とともに蓮華が咲きほこります

その昔、古代タイのスワンナプーム時代に、ダンマ(ブッダの教法)を広めるため、インドのアショカ王の命によってソーナとウッタラという2人の聖者(アラハン)がこの地に派遣されたと伝えられています

古代ギリシャ人からはクリューセー(黄金半島)と呼ばれ、中国人からはキムリン(黄金の地)と親しまれたゴールデン・ランド 隣国のミャンマーやラオス、カンボジアと並ぶテーラワーダ仏教の一大聖域です 

歴史家たちは、この地の金の産出量について議論や研究を行なっていますが、実際のところ、黄金とはブッダの教えそのもののことを指しているのです

インドからブッダの教えが消滅してからも、隣国のミャンマーとともにその真髄を何千年にもわたり継承し続けてきた、ブッダ・ダンマの肥沃の地 

多くの聖者、賢者たちを輩出し、彼らの瞑想実践と成功は大地に深くしみわたり、この地で寝起きをするだけでもこの上ない幸福を手にすることができる、そんな素晴らしい波動に満ちあふれた大地です 人々の微笑みの意味も、自然と深く理解できることでしょう

来る2024年 ゴエンカ師の生誕100年のお祝いに エントランス前にて記念撮影

わたしは日本で生まれ育ちながらも、このような輝かしい聖地と人々とのご縁をいただく幸運にあずかりました

自己探求を続けられている1人でも多くの皆さんに、ぜひ一度足を運んでみていただきたい場所です

そしてすでにヴィパッサナー瞑想者であるならば、ブラフマビハーラからの祝福を、全身に受けとれる場所であろうと思います

タイには他にも、さまざまにお世話になっている素晴らしい場所があります
それはまたの機会に、ご紹介できればと思っています

Dhamma Kamala