2019年7月 フルムーン in Igatpuri

7月
2019
17

今回のインドの旅のもう1つの目的 それは、私たちのヴィパッサナー瞑想グループの50周年記念をお祝いすることです

ムンバイの気候は南インドとは一変し、モンスーンの豪雨が続いていました
10年ぶりという集中豪雨がやってきて、一時国際空港も閉鎖されるほどでしたが、私たち瞑想者たちは皆無事に、この地へ到着しました

人気の撮影スポットとして多くの観光客が訪れる 正門のミャンマーゲート

50年前の7月、初めての10日間の瞑想コースが、インドの地で産声をあげました

観光地としても有名なミャンマーゲートをぬけると、そこは「ダンマギリ」(ダンマの丘)と呼ばれる、グループの本部が建ち並んでいます

その名前のとおり、雨季の天水をたっぷりと含んだ青々とした丘が目の前にそびえたち、いく筋もの滝が白く流れ落ちる光景は、息をのむほどの美しさです インド全土、そして世界中からお祝いに駆けつけた瞑想者たちとともに、この特別な記念日をお祝いしました

深い霧も晴れ、雄大なシルエットをあらわしてくれたダンマの丘

ミャンマーには古くからの言い伝えがあり、ゴータマ・ブッダの教えは、没後2,500年の時を経て、ふたたび発祥の地インドへ返還されるだろうということ そして、インドから世界中に、ダンマ(自然の法)の大河が流れ始めるであろうという、第2の教えの時代の幕開けについての預言でした

わたしたちの瞑想の先生、サヤジ・ウ・バ・キン師とS.N.ゴエンカ師は、この言い伝えをそのまま信頼し、1969年、ミャンマーからインドへの旅を計画されました ゴエンカ師が瞑想コースを指導する機会を得られ、最初のコースには18名の生徒と、4名のボランティアが参加しました

この小さなかけがえのない1歩から、ブッダの教えの「法輪」は、ふたたびインドで静かに廻りはじめ、現在のように、世界中でヴィパッサナー瞑想を学ぶ場が設立され続けるムーヴメントとなるのです

ダンマギリのシンボル、ゴールデンパゴダ 数多くの瞑想コースを見守ってきました

記念のセッションが始まると、それまでバケツをひっくり返したような大雨はぴたりと止み、晴れ間のつづく、穏やかな日々となりました 創立間もない頃のさまざまな苦労話に、涙あり笑いありの、和やかなひとときが続きます どの人たちも、皆いい笑顔で、この特別なお祝いに集い、ともに瞑想できる悦びを分かちあったのでした

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お祝いの後は、ゴーライのビーチリゾート地にそびえ建つ、グローバル ヴィパッサナー パゴダを訪問しました

10日間の瞑想コースを修了した瞑想者たちは、ブッダの遺骨が奉られたメインドームで、1日中、瞑想をすることができます

ヤンゴンにあるシュエダゴン・パゴタを模した仏塔ですが、内部は一度に8,000人が瞑想できる、巨大なホールとなっています 瞑想者たちは、敷地内にあるゲストハウスにお世話になりながら、思い思いのリトリートを楽んでいます

柱を一切使わずに建てられた巨大な空間に訪問者たちは驚きますが、世界中に、ブッダ・ダンマの教えが広がりますようにと、ただただ願い、親愛と慈しみに満ちた心だけで形づくられた、無限の時空間が広がっています

偉大な歴代の瞑想指導者たち そして何より、本ものの幸せを授けてくださったゴータマ・ブッダへ、深い感謝と変わることのない献身を胸に、瞑想を続けるのでした

早朝のグローバルパゴダ 訪問客のない、静寂の夜明けの光が広がります