2016年1月 オープンサークル
2016
今年はじめての分かちあいは、ラマナアシュラマムをともに旅した仲間が、川越でオープンサークルの準備をすすめてくれました
新月の午後、六甲とスカイプでつなぎ、無苦庵さんのスペースをお借りして、いつものように沈黙の中で集いがスタートしました
隠れ家のような古民家の静ひつな空間の中で、初めてエタニティに足を運んでくださる方々に、山登りの物語をお話します 最終地までしっかりと歩を進めるためには、手放してゆくこと、明け渡してゆくことは何よりも大切な実践となりますが、頭ではわかっていても、実際日常の中でその現実がやって来ると、私たちは大きく動揺し焦りを感じずにはおれません
物質世界から見ると崩壊や喪失の顕れですが、精神世界から眺めると、それは清算や解放が起こっています それまで手に入れてきたものが不要となり、待ちわびた大きな変容が訪れているのです
古(いにしえ)の修行者たちが、定住することなく遊行をつづけることで蓄財を遠ざけていたのは、所有することの危機から免れるためです 日常や人生が驚くほどシンプルになり、道すじがはっきりとしめされてゆくのです
満月の日は、この冬一番の寒波が到来し、この日もスカイプでのセッションとなりました
幸せや充足を求めても、外側で繰り返されるおなじみのパターンにうんざりし、疲労困ぱいでエタニティの扉をノックする方々もいらっしゃいます ようやく体験が満ち、少しずつ内へと向かう、よい準備が始まっているのです
何もしないで、ただ静かに心を観察して過ごすことへの憧れと疑惑が、止めどもなくやってきます それでも私たちは、内観と瞑想の大切さを変わることなく伝え、呼吸に気づきつづけることをともに練習してゆきます
1人、また1人と、新たな一歩を踏み出す方々を通して、初心に出逢う大切さを改めて思いました そしてそれは、すでに観察をたしかなものとされている、エタニティの先輩方の歩みが導く智慧でもあるのです
この新鮮な光景が、いつでもスタートでありゴールであることを目撃しながら、今年もまた、ふさわしい方々への口承の仕事が始まったことを実感するひとときとなりました