2019年7月 ニュームーン in Arunachala

7月
2019
03

明け方 孔雀たちの合唱で目を覚ますとき、
”あぁ、インドに来ているなぁ”と実感する、朝の幸せなひとときです

アルナーチャラの丘は、今回もやさしく両腕を広げて、わたしを受け容れてくださいました

今年もインドには熱波がやってきて、たいへん困難な酷暑シーズンであると聞いていました
ゲストの宿泊制限が続く中、アーシュラムから滞在のお許しがいただけたことは、なによりの恩恵でした

結局、滞在は2週間にのびることとなり、まるでシュリー・バガヴァーンから ”もっと、ゆっくりしていきなさい” とおっしゃってくださっているかのようで、お言葉に甘えてゆっくりと過ごさせていただいたのでした

こんなに人けの少ないアーシュラムも初めてで、町の中も、ほとんどの外国人が暑さを避けて逃げ出しています 静けさの心地よいアーシュラムに感動していると、これが本来の姿ですと、日本の帰依者さんが静かに微笑まれました

到着した日に待望の夕立ちがやってきて、大地は一気に冷やされ涼しくなりましたが、このスコールは、わたしを2週間この地へ留まらせるきっかけにもなりました

酷暑季をこえても「叡智の丘」の深緑は健在でした

以前から、このシヴァの大聖地で、ブッダの教えが溶けこむことは、難しいことだったのかもしれません 時おり、アドヴァイタとブッダの信奉者は対立し、無用な論争が始まることも、目にしていました

わたしたちのヴィパッサナー瞑想の指導者、S.N.ゴエンカ氏は、ラマナ・マハルシの教えについて、「彼は高度な心の段階を、正しく話されていた」と説明しておられます

「行為者意識を伴わない目覚め」というテーマについては、瞑想の直接体験を通じてのみ到達する高みであり、それは「道はあるが、その上を歩く者=”私”はいない」という、無我の境地をあらわすものです

いずれにしても、まずは心の純粋な行ないである瞑想を始めることが、もっとも大切な一歩であることに変わりはありません

エコフレンドリーの敷地内には、大地に還る立派なパゴダが鎮座しています

そしてこの地にも、素晴らしいヴィパッサナーの瞑想センターが始動しています

前回の訪問時には、まだ建設中だったセンターも、今では立派なパゴダ(瞑想用の個室)が建設され、アルナーチャラの丘をのぞむ、たいへんのどかで平和な場所に位置しています

地元の人たちにとっても評判の高いサンクチュアリで、この地でもブッダの教えが浸透し始めたことは、たいへんうれしい出来事でした シヴァの神性も、やさしいまなざしで、私たちの修行を見守ってくださっていると実感できるのでした

「世界の霊的ハートセンター」と呼ばれるにふさわしく、スイートなこの地の親愛は、どこまでも深く私たちの心を包みこんでくれる、甘露の味わいです

至高の丘に導かれた聖なる方々の歩みを信頼し、わたしはこれからもヴィパッサナー瞑想を続けながら、この聖地への深謝の思いを、決して忘れることはありません

のどかな田園風景と農村が広がる目の前に、聖なる丘をのぞみます

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ブッダは、ヴィパッサナーの教えに出会う以前にお世話になった聖者や賢者方を変わらず敬い、施しを続けるようにとおっしゃっておられます エタニティもこの教えにならい、ラマナアーシュラムへの寄附を続けています

これまでいただきましたご寄附の総額は、6/1現在で30,000円となりました
全額を、ラマナアーシュラムへの寄附とさせていただきました

このたびも、皆さまから温かなお心づかいをいただきましたことに、心から感謝いたします