2016年10月 サイレントリトリート

10月
2016
16

待望の秋晴れが続いた4日間 今年も、穂高安曇野の森にかえってきました

地球に近接する満月、そして今年の閉園へと近づく穂高養生園のエナジーは、その高まりも全開で、想像をはるかに超える浄らかさに満ち満ちていました あまりに純粋な波動の中で、皆よく眠り、かずかずの夢やヴィジョンを見、また時に激しい痛みに直面するなど、深い深い体験の毎日でした

高い秋空が広がる木々の先から、少しずつ紅葉が始まっていました

浄化の人生を歩きはじめ修養が熟してくると、ある大切な智慧が生まれてきます

それは、心身のすべてが静かに溶けはじめる段階、ヴィパッサナー瞑想では”完全なる溶解”と説かれているもの ラマナが”真我へ溶け去りなさい”と教えていることと、同義のものです

西欧では、ここにたどりつくだけでマスターと称される方もたくさんいらっしゃいますが、このポイントはただのマイルストーンに過ぎず、道はさらに先へと続いています しかしここが最終ゴールだと思いちがいをする人たちは、後をたちません

溶解から静寂へとつづく一連のステージは、大事な一里塚であることに変わりはありませんが、さらにその先へと1歩1歩、気づきつづけ歩みつづけることこそが大切です

森に面した露天風呂 源泉から運ばれる温泉は薪で温められ、とてもやわらか

そこから先は、ブッダが明瞭に導きを授けてくださるでしょう ここから先へと具体的な道すじがしめされるのは、宇宙広しと言えど、彼の教えが唯一となることを、私たちは直接の体験を通して覚ってゆきます

そして、私たちが最終にして出会う最大の幻想 ”命とは永遠である” というイリュージョンと対峙することとなるでしょう

これまで名だたる多くの聖賢たちが、この錯覚によって大切な1歩を誤り、さまざまな神域へと転生流転してゆきました たとえ神々や梵天の世界に生まれかわれたとしても、それはまだこの宇宙のただ中 限定され、条件づけられ、縛られた世界に輪廻するだけなのです

この分かちあいの場を『エタニティ』と名づけたのは、皆でこの壮大な至高への妄想を超えてゆこう…という念いをこめています 歩みをすすめるほどに、私たちは善い心がけをたもちながら、毎瞬注意をおこたらず歩んでゆくのです

うれしいことに参加者の皆さんは、それぞれ私意や私欲を太らせることなく、自然の法則をまっすぐ理解してゆくまでに成長されています この福徳、幸せをすべての生きものと分かちあい、そして多くの力ぞえやサポートに感謝の心を送りながら、この清浄の森をあとにしたのでした

めったにお目にかかれないインド料理の朝食 やさしいスパイスの香りが広がります